翔 魅力ある愛知の中小企業

「あいち産業振興機構」様のホ-ムぺ-ジに紹介されました。
以下、抜粋です。

歯車は、いくつもかみ合い回転することで、減速、加速、回転方向の変更など動力を多様に伝達する部品である。したがって材料強度、歪みのない材料取り、歯切りの正確性、歯車研削の精度、測定技術の確かさ、どれが欠けても思うように力が伝わらない。厳しい加工精度が要求されるのは当然であるが、精度通り加工しても発生する回転音の解析・解消などに悩まされることもしばしばである。こうした「歯車の『困った』を解決」するのが、タケダ歯車工業株式会社である。

やまば歯車

工作機の重要部品、ウォームギアに強み

現社長の武田充弘氏の父である創業者の武田治利氏は、数学の計算が得意で1960年に「タケダ歯車製作所」を創業。食品機械の歯車の賃加工を手始めに、工作機械向けの部品加工へと事業を拡大し、1972年には地元の大手企業から直接オーダーを受注するまでになった。
現在は、一般的な「平歯車」や、歯のカット面を斜めにすることで歯車同士の接触面積を増やし強い力を伝えられる「はすば歯車」、速い軸回転を遅い円運動に変換する「ウォームギア」の他、オーダーメイドの特殊歯車などを1個~200個の”多品種微量生産”している。

中でも当社が得意とするのはウォームギア。身近には、オルゴールのゼンマイの高速軸回転をゆっくりとした円筒状の鍵盤の回転に変換するのに使用されることで知られる。工作機械では、位置決めをする重要機構部分に使用され、非常に高い精度が要求される。
「ウォームギアは、市場全体が小さいことや加工が特殊であることから、専用機で加工している企業は少なく、当社の強みの一つになっています」と武田社長。

研磨加工の精度を切削加工で実現するスカイビング加工技術を確立

このような工作機械向けの歯車にはミクロン単位の加工が要求される。日本人の髪の毛が80μ程度とされることから、その10分の1以上の精度である。
「歯車にミクロン単位の精度が要求されるということは、それを研磨する砥石も同等の精度が要求されます。これを手作業で形状加工していますが、経験がモノを言う仕事です。以前はマニュアルも作成したのですが、最後のところは感覚でしか伝えられないものがあり、習得には10年以上かかってしまいます。また、数個単位の小ロットの場合ですと、砥石を作る時間やコストは受注面での大きな課題となります」。そこで、切削加工でも研磨並みの精度を出す『スカイビング加工』を確立している。
スカイビング加工とは、今から100年ほど前に理論確立した歯車を圧倒的に短時間で切削加工する工法であるが、加工マシンの剛性と加工ツールの耐摩耗性などが必要であったことから近年ようやく実現化され始め、注目を浴びている加工法である。
「切削加工のメリットは加工時間の短縮だけでなく、焼入れ後に固くなった状態でも加工が可能となることです。焼入れ後の研磨は研磨工具の摩耗が激しく、研磨時間もコストもかかっていましたが、切削のみでミクロン単位(1/1000ミリ単位)の加工精度が実現することにより、素材の高硬度化にも対応ができるようになりました」。セッティング技術が非常に重要なノウハウとなるため、マシン性能にたよらない他社への優位性を確保することができる。

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http://www.aibsc.jp/nsj/02syou/180401_01/index.shtml